こんにちは!Buzz Fixer編集部の吉井です。
日本を代表するドイツ文学者として知られる池内紀(いけうちおさむ)さんが、死去したと報じられました。
池内さんは亀井勝一郎賞、桑原武夫学芸賞を始めとする文学賞を数多く受賞しており、チェコ出身のドイツ語作家であるフランツ・カフカの作品の翻訳でも知られています。
今回は、突然の訃報が報じられた池内紀さんについて取り上げます。
死因:病気(虚血性心不全) 池内紀が死去
今回の訃報について、共同通信などでは以下のように報じています。
フランツ・カフカ作品などの翻訳で知られ、エッセイストとしても活躍したドイツ文学者の池内紀(いけうち・おさむ)さんが8月30日、死去した。78歳。兵庫県出身。
東京外国語大を卒業し、東京大大学院を修了。留学先のウィーンでは、隣国のチェコスロバキア(当時)で1968年に起きた自由化運動「プラハの春」の行方を見守った。
神戸大助教授や東京都立大教授、東京大教授を歴任したが、55歳で東京大を辞して文筆業に専念。カフカやエリアス・カネッティ、ギュンター・グラスらによる多くのドイツ語小説を翻訳したほか、「諷刺の文学」「ウィーンの世紀末」など幅広い著作を残した。
出典:共同通信
報道にある通り、ドイツ文学者として活躍した池内紀さんが亡くなりました。
直接的な死因は、虚血性心不全とのことです。
池内さんは毎日新聞書評欄の『今週の本棚』で執筆者を務めていたことから、毎日新聞では今回の訃報をより詳しく報じています。
晩年は趣味の山歩きや温泉に関連したエッセーでも注目を集めていたようです。
また、毎日新聞によると2019年7月に刊行された『ヒトラーの時代』のなかで誤りが見つかり、インターネット上で物議を醸していたとのことです。
今年7月刊行の「ヒトラーの時代」(中公新書)の記述に誤りが多数見つかり、インターネット上で研究者らを中心に話題になっていた。
※毎日新聞より
息子はアラブ研究者で東大教授の池内恵氏
※写真は息子さんの池内恵氏
池内紀さんの親族には、有名な学者が多くいます。
息子さんはイスラム研究の第一人者であり、現在は東京大学の教授を務められている池内恵(さとし)氏。
また、池内紀さんの弟さんは宇宙物理学や天文学を専攻している池内了(さとる)氏がいます。
池内了氏は現在総合研究大学院や名古屋大学の名誉教授を務められており、宇宙に関する複数の著書でも知られている有名な学者です。
ネットの反応
今回の報道を受けて、世論はどのように反応しているのでしょうか?
ネットの掲示板などに書き込まれたユーザーの声の一部を紹介します。
池内紀(おさむ)さんの突然の訃報。『落語 昭和の名人 極めつき72席』の巻頭エッセーや月刊誌『望星』(東海教育研究所)の川本三郎さんとの連載対談を欠かさず読んでいるので尚更ショックである。御冥福をお祈り致します。
同じゲルマン文化圏ながら昔はオーストリアはドイツに比べてあまりにも情報量が少なかったけど、池内さんのおかげで多くを知ることができたし、さらに憧れを引き出してくれた。
心からの感謝とお祈りを捧げます。
池内紀さんによって、ドイツという国を、より身近にしていただけました。また、「すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる」は名著でした。
心よりご冥福をお祈り致します。
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