商業界の倒産理由↓破産→休業+事業停止も

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こんにちは!Buzz Fixer編集部の吉井です。

流通業界専門誌である『商業界』などを発行している、株式会社商業界が倒産したことがわかりました。

創業70年以上の老舗企業で、一部の業界人にとっては高い知名度を誇っています。

今回、突然の倒産となったのはなぜなのでしょうか?


流通業界専門誌『商業界』が倒産

この件について、帝国データバンクは以下のように報じています。

(株)商業界(TDB企業コード:980229916、資本金6200万円、東京都港区麻布台2-4-9、代表中嶋正樹氏)は、4月2日に東京地裁へ自己破産を申請した。
申請代理人は久保田康史弁護士(東京都港区虎ノ門1-2-20、霞ヶ関総合法律事務所、電話03-3501-2651)ほか2名。

当社は、1948年(昭和23年)8月に設立された出版社。外食や小売、流通各業界を対象とした出版、セミナー事業を手がけ、高い知名度を有していた。

直近では2期連続の赤字が続き、金融機関に対して返済のリスケジュールを行っていたものの債務超過状態を脱することが出来ず、今回の措置となったとのことです。

申請時の負債は債権者約3400名に対し約8億8000万円と、ある程度大きな規模の倒産となります。

商業界の倒産理由はなに?

帝国データバンクの報道記事によれば、倒産理由は以下のように説明されています。

ピークとなる2001年6月期には年売上高約20億円を計上していたが、大手資本による中小、個人商店の淘汰が進むなかで需要は減退、業績は下降線をたどり、2019年6月期の年売上高は約7億円にとどまっていた。

出版不況下、ここ数年のうちに『飲食店経営』『ファッション販売』など主力誌のいくつかを他社へ譲渡していた。直近では2期連続の赤字が続き、金融機関に対して返済のリスケジュールを行っていたものの債務超過状態を脱することが出来ず、今回の措置となった。

つまり要約すると、大手企業の台頭による中小個人事業の衰退が原因とされています。

商業界が発行していた雑誌の多くは、これら中小事業者をターゲットにしたものであったため、衰退が進むにつれて需要は激減していったようです。

2020年3月以降、世界的に流行しているコロナウイルス関連の倒産報道が続いていますが、今回の商業界の倒産とは関連性はないものと思われます。

破産で休業+事業停止も

今回の株式会社商業界の倒産で、雑誌『商業界』の事業はいつ停止されるのか?

休業はいつなのか?といった声がネットで上がっています。

これについては、流通ニュースが以下のように報じています。

東京商工リサーチによると、商業界は4月1日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任した。負債は現在調査中。

これによると、雑誌自体は4月1日までに事業停止とのことです。

ネットの反応

今回の報道を受けて、世論はどのように反応しているのでしょうか?

ネットの掲示板などに書き込まれたユーザーの声の一部を紹介します。

大学の時の友人が、永く出版社にいたが5年ほど前に転職した。
その時に手掛けていたのがファッション誌だったのだが
その後、その雑誌も廃刊(休刊?)になった。
転職した友人は「アパレルと出版には先が無い」と言っていた。

昨今の百貨店、アパレルメーカー、出版社の不振の記事を見るにつけ
友人の言葉を思い出す。

雑誌メインの出版社非常には厳しい経営が続いています
デジタル事業への移行が成功した一部大手以外は生き残れないのでは

老舗かつ専門誌という出版業界でも堅いとされてきたところが
ついに破産とは。
流通小売りという業界が大手による寡占化していったことが
痛手だったんですね。
大手流通チェーンならデータとマーケも自社内にあるからね。
これからの出版社は不動産を持っているところしか残っていけないなあ。
朝日新聞社も不動産業が屋台骨だからね。